📝 2025年6月28日版 Earthquake Mini Report(6月27日震源データ中心)

20250628

🗒️ 概要

6月27日の全国地震件数は 836件(震度観測地震含む)。
25日 933件、26日 766件 から再び増加に転じました。群発活動は一時的に落ち着きを見せていますが、各地で活発な震源域が点在しています。
トカラ列島周辺では震源域が東北東・東南東方向に広がり、最大 1.00e+12 J 規模の地震が観測されました。

北海道東部は 根室半島南東沖〜釧路沖 の群発がERI-Nクラス主体で散発。両者の中間付近で 1.26e+11 J 規模の単発地震を確認しました。


✅ 地域別の動向

🟠 トカラ列島・南西諸島

  • 群発件数は減少傾向ながら、震源域は東北東・東南東方向に拡散。
  • 宮古・石垣近海ではMRI-SS以下クラスの多発が続く。

🟡 北海道

  • 根室半島南東沖と釧路沖でERI-Nクラスが散発。
  • 両者間で 1.26e+11 J の単発地震を確認。

🟢 東北

  • 陸域・海域ともに大きな変化は見られず、既存震源域で微小地震が続く。

🟣 関東

  • 茨城県北部で 1.78e+11 J 規模の地震を観測、震源はこれまでより南下。
  • 群馬・栃木県境(足尾周辺)で活動が活発化。

🟤 中部

  • 南アルプス周辺は沈静化。
  • 三構造線沿いの活動は散発的で大きな変化なし。

🟢 西日本・九州

  • 熊本平野周辺の有明海沿岸を中心にERI-Nクラスの散発あり。
  • 広域的な活発化は見られず、全体的に点在的。

✅ 件数推移

  • 6月25日:933件
  • 6月26日:766件
  • 6月27日:836件

件数は26日に急減後、27日は再増加に転じました。


📝 ちぃちゃん研究員のまとめ

6月27日の全国地震活動は、トカラ列島群発の回数自体は減少したものの震源域が東北東・東南東方向に広がり、最大1.00e+12 Jの地震も発生しており、件数の減少が必ずしも沈静化を意味しない状況が見られました。北海道では根室半島南東沖と釧路沖でERI-Nクラスが散発する中、両者の中間点付近に1.26e+11 Jの単発地震が発生しており、地域内で応力が広がっている兆しがうかがえます。

関東では茨城県北部でこれまでより南にずれた震源で1.78e+11 J規模の地震が発生し、関東南部の活動が優勢となっているほか、群馬・栃木県境(足尾周辺)の活発化も内陸構造線に沿った応力変化を示唆しています。伊豆大島や伊豆半島東岸の活動は沈静化した一方、伊豆諸島西方には地震が散発しています。

南西諸島の先島周辺ではMRI-SS以下の地震が多発し、活動域が広がりを見せている点も特筆されます。またトカラ列島の震度観測地震回数は27日に16回、28日18時時点で28回と増加傾向にあり、活動再活発化の兆候が感じられます。

全国的に**「件数減=収束」と短絡的に判断するのは危険であり、震源域の拡散や局所的な活発化など質的な変化**を引き続き注視する必要があります。


🎵 締めの一首(由良湊ちぃ)

静まれど
ときにざわめく
巣の兆し
波紋のように
ゆらぐ大地よ

ERI 階層と Energy(J)・Magnitude(M)の対照表

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